- カーデザイン
- もともとは小説「第四の峰」のために考えたもので、
- やっているうちに楽しくなってきた結果、
- これ自体が独立した分野となったものである。
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- エターナル・原案
- 作家が初めて設計したスーパーカー。
この図からもわかる通り、作家は海外のデザイナー同様、イメージイラストを描かず四面図から設計する。
イメージイラストから四面図をおこしてもバランスの悪いデザインにしかならないことを知っているからである。
- エターナル
- こちらが完成形。ドアの下にもエアインテークが増設され、デザインもより洗練された。
フロントスクリーンが屋根の上まで伸びていることがわかる。スマホ画面のイメージである。
- 模型ではリアパネルが垂直から斜めに変更されている。
- 透視図。
- オレンジ塗装のV8エンジン。このあと登場するスペシャルモデルではパープル塗装になる。
エアチャンバーはフランスパンをイメージしている。
- コクピット。
- 先進性を意図的に廃し、1970年代風のイメージを構築。
ハンドルは描かれていないが、風信子が設計する車には全て「12時ハンドル防止機能」が付く。
「11時~1時」の間を10秒以上握っている場合、警告音が鳴るというもの。 -
鬼才を偲ぶ
私もスーパーカー大好き人間だから、当然のようにマルチェロ・ガンディーニ氏を尊敬するひとりだ。あんなにも早く亡くなられてしまわれるとは・・・。一度でいいからお会いしたかった。そして、自分のデザインした車、なかんずくエターナルについてどう思われるか是非ともお伺いしたかった。「全然駄目。まるでなってない」それでもいい。それだって立派な指導です。でも私は信じている。きっとお褒めになって下さったと。私はあなたが後世のクリエイターのために残して下さった言葉を決して忘れません。だから私はどんなにAIの技術が進歩しようとも決して「紙と鉛筆から創造を開始する」ことを止めません。- 「第四の峰 あとがき」より抜粋。
- エターナル・フォー・USUI
- エターナルのスペシャルバージョン。リアガラスを蛇腹に換え、エアロパーツを追加している。
- センタ-コンソールはバーズアイメイプルなど、ノーマルよりも贅沢仕様。
クラッチは七速だが、ニュートラルが二箇所ある独特のギアゲートによって誤操作を防止する構造になっている。
- シャーク
- 名前の由来はフロントボンネットのマスコットが鮫の鰓状であることから。
ヘッドライト&テールランプはスマートフォンの受信感度を示すアンテナから。
- 模型ではコークボトルを廃し、ストレートなボディとなっている。
- 小説では、このように4ローターエンジンを縦に2台積んで搭載するモンスターマシンだった。
- ホライゾン
- 電気自動車のスーパーカー。バッテリーの熱に対応するため、沢山のエアインテークが儲けられている。
- リアに注目。リアフードを開くと一見、V8エンジンが・・・
実際はエンジンの浮き彫りを施した耐熱樹脂製のカバー。その下にバッテリーがある。
- スーパースポーツカー
- 性能はスーパーカークラスだが、見た目はスーパーカー然としていない、スポーツカーデザインの車というのがコンセプト。
- Bピラーとその下のエアインテークがエターナルとは逆向き。
そしてシルバーコーティングされているのが特徴。
- どことなくデビュー当時の初代サバンナRX-7のイメージ。
- フォリゼリエ
- 小説では「エンツォ」を母体にした改造車というストーリーで開発された。スーパースポーツカーとは一転、レーシングカー風のスタイル。
エンジンフードが「勝利のVサイン」をかたどる。
- バンパーの高さが広く、まるでラッセル車のよう。これはラジエータを立てて冷却能力を高めるための工夫である。
- こちらは「ブガッティ・シロン」を母体とするフォリゼリエ。
「こちら拳骨編集部・2020年3月号」の中に登場。サイドシルエットにクラシックカーのテイストを盛り込んでいる。
- 模型ではリアホイールカバーによってリアタイヤを完全に隠している。
模型サイズが小さく、あまり写真写りは良くない。
- フィンバック(ナガスクジラ)
- 4人乗りのスーパーカー。スーパーカーとはいえ4人乗りだと、どうしても普通車っぽくなるのを回避したデザイン。
フロントスクリーンなどにエターナルと同じイメージである。
- ポニー 原案
- 1リッターエンジンのライトウェイト・スポーツカー。コンセプトは「全手動」。サイドドアは巻き上げ式で、屋根も手動で取り外す。
- ポニー 完成形
- ポニーということで、たてがみ風のデザインがBピラーに施された。
- さながら「現代のX1-9」といったところか。顔はよりポニーらしく丸目のヘッドライトを採用している。
- 車内デザイン。ギアはマニュアル。オーディオはAMラジオのみ。センターコンソールに地図入れがある。
- トランクを後ろではなくエンジンとコクピットの間に配置するアイデア。ロングノーズへの憧れ。
極端なフロントへビーだが、こういう車があってもいい。運転しやすい車だけじゃ世の中つまらない。
下の模型はそのコンセプトを軽自動車に取り入れたもの。
- Betta(ベタ)
- 名前は闘魚と呼ばれる熱帯魚の名前から。
2座席の軽自動車は一般にオープンカーが主流だが、これはハードトップ。
座席は極端に後ろに座る。運転感覚はロータスセブンに近いものとなるだろう。
- MINIBURN(ミニバーン) 原型
- スポーティーミニバンのアイデア。
- 名前は「積極的に走りに燃えて欲しいミニバン」という意味から。
リアドアの上部がスポイラーを兼ねる。
- リアドアの楔形などに原型のアイデアをとどめる。丸いテールランプがスポーティー。
- ギャバン
- 対するこちらは実用性重視。屋根はゴアテックス素材のフリートップ。横に開くことで三角テントになる。
- 前後のバンパーとサイドプロテクターにデザイン上の統一性が見られる。車中泊における視認性の向上が目的。
- サイドドアを三枚にすることで横からの荷物の取り出しを容易にするアイデア。
ホイールトレッドを狭めて路肩に路上駐車する際、ホイールをこすらないように配慮。
- VANBOO
- 竹をモチーフにしたバン。
- VANBOO
- ドアパネルに竹節のイメージがある。
- 車内デザイン
- センターコンソールにある引き出し式の棚はシフトレバーの上に載せることで重量物が載せられる設計。
グローブボックスは黒い部分が蓋で、二つ折りになって真上に開く。ビジネスバッグが入る大容量。
盗難に備えて右下にテンキーによる鍵が備わる。
- CARPET(カーペット)
- その名の通り、ペット感覚の車というのがコンセプト。基本は軽の電気自動車。
よく見ると、エンブレムが「動物の鼻」の形になっている。
- クレイモデルではSUV色を強めてある。フロントマスクもより「アニマルチック」だ。屋根には太陽光パネルを備える。
- マフラーの装備されない電気自動車だから、こんなまねもできる。
- ウォーターサン
- セダン不毛時代に放つ高級スポーツセダン。MINIBURNのセダンバージョン。
- リアスクリーンを極端に湾曲させ、Cピラーの付け根を前方にずらすことでトランクを長く見せるアイデア。
- スポーツセダンとシャシーを同じくする兄弟車。
- スポーツセダンとシャシーを同じくする兄弟車。
- サンディ
- 全長5メートルを超えるVIP専用セダン。コンセプトは「現代のDS19」。Cピラー前後の段差でトランクの高さを稼ぐアイデア。
小説ではトランクの床がダンプの荷台のように傾斜するアイデアが盛り込まれた。
- ショーモデルということで、ヘッドライトが「少女マンガの瞳風」に仕上げられ、エンブレムはピンクのリボンである。
- 車内デザイン。オリジナルSD19のイメージを残しつつ、落花生がモチーフとなっている。
- シティコミューターのアイデア。
- 小説では充電時間の解消から、床下の引き出しを手前に引いて、スタンドで空の電池を満タンの電池に交換できるコンセプトを提案。
- MACHIKO(街子)
- 街中を自在に走るコンパクトカーという意味。
- これは単座仕様。
- こちらは二座席仕様。
- SOUL(ソウル・魂)
- 走りを重視したスポーティー5ドアハッチバックのアイデア。
フロントテーマは「泣き顔」。グリルをどら焼きのように上下二分割にして「悔し泣き」と「嬉し泣き」の両方を再現。
- 補強用のフレームをリアドアの周囲に施し、剛性を高めている。
- カシマシーン
- 横三座席スタイルのスーパーカー。「女性でも気軽に乗れる快適なスーパーカー」がテーマ。
スプーンで抉ったようなライトやインテークがデザインテーマとなっている。
- 中央のシートがドライバー席。メーターパネルは液晶が三つ。いずれもメーター・カーナビ・テレビ・パソコン・スマホ画面に切り替え可能。
- 名車アーノルド・ブリストルを現代風に解釈したモデル。
- リアのみフェンダーがブリスタータイプ。
- ここからは図面だけを紹介。
- コンサバ 原案
- コンサバ 二次案
- コンサバ 決定稿
- 名前の由来はコンサバティブ(保守的)。実に保守的なデザインの中型セダンである。
全長・横幅・高さなどボディ寸法は全て「プログレ(トヨタが発表した5ナンバーサイズの高級セダン)」に合わせてある。
- コンサバ・ダッシュボード
- ロールス・ロイス級の超大型リムジン。
防弾性能を高める意味から、タイヤにスパッツを採用。フロントのスパッツはハンドル角度に合わせて前後に回転することで接触を防ぐ仕組み。
- 8人乗りのミニバン。前後が3座席。真ん中は左右二座席で、中央が通路になり、後ろのシートへの着座を容易にする設計。
エンジンは3列目のシートの下にある。
- このミニバンはリアエンジンである。
- サイドスクリーンを抉ることで低い車高を実現するアイデア。
- 軽自動車のアイデア
- シティコミューターのアイデア